
猫カフェに初めて行くんですが、
猫と仲良くなれるコツはありますか?

猫好きなんですが、
猫カフェ行っても寝てるばっかりで、
遊んでもらえません。
何か良い方法ありませんか?
店長として働いていた頃、お客様からよくこんな質問を頂いていたので、
同じように悩まれている方に、猫と仲良くなれるコツをお伝えしていきます。
・いつも寝てばっかりだった猫と遊んでもらえるようになる
・お膝に乗ってきてもらえるようになる
・猫たちの人気を得られる
・猫カフェに行くのがもっと楽しくなる
では、順にご説明していきます。
猫は聴力が抜群にいい!
すごく猫が好きな方が、初めて猫カフェにやってきた時にやりがちなのが、
入ってきてすぐに「見て見て!!!めっちゃ可愛い!!!」と大きな声を出しながら、
猫に近づくことです。
これは、猫にとっては、恐怖でしかありません。
実は、猫は、5感の中で、もっとも優れているのは、聴力と言われています。
猫が聞き取れる周波数は、30〜8万ヘルツです。
人間は、20〜2万ヘルツ、犬は15〜4ヘルツとされているので、猫は、音を聞き取る力や、高音から低音を聞き分ける力に長けています。
光がない夜でも、獲物を捕まえられるように聴力が発達してきたと言われています。
このため、音に対してとても敏感だと言えます。
危険人物ではないことを知ってもらう
そもそも、猫は初対面の人はとても苦手です。
静かで落ち着いた人を好む傾向があります。
家で飼育されている猫は、通常、お客さんが来ると隠れてしまう子が多いです。
カフェの猫たちは、普段からお客さんが来る環境で過ごしているので、家で飼われている猫よりは人見知り度は低いと言えますが、
「猫が好き!触りまくって、モフりまくって、満足して帰りたい!!」という願望は、ひとまず心の奥底にしまいこんで置きましょう。
猫カフェに入ったら、まずは、離れた場所で、静かに座って、猫たちの様子を観察してあげましょう。
猫たちみんな寝ている、もしくは、知らん顔をしていると嘆くのはまだ早いです。
店長として働いていた経験から言うと、猫たち実はしっかり起きています。
寝たふりをしている子が多いです。
その証拠に、実はお客さんが帰られた後、すぐに立ち上がり、甘えてきたり、遊んだりしています(笑)
なので、まずは、猫たちにとって、自分が何もしない安全な人物であることを伝える時間を作ってあげてください。
その間に、人懐っこい猫たちは、もう寄ってきてくれるかもしれません。
寄ってきてくれなくても、ひたすら我慢して、逆に猫たちの様子を確認したり、壁などに貼ってある猫の紹介カードを確認して(各猫と仲良くなれるコツが書いてあったりします)、楽しく時間を過ごしましょう。
これが近道となります。

猫が触っても良い場所・嫌がる場所を知る
そもそも、初対面の人が苦手だとお伝えしましたが、
初対面の人から触られることももちろん苦手です。
人懐っこい猫であれば、すぐに自分から寄ってきてくれて、触らせてくれることもありますが、
基本的には、初対面の人に触られることは苦手だと思っておいてください。
そんな猫たちが、初対面の人に唯一触らせてもいいよと思える場所がありますので、
お伝えしていきます。
実は、猫のグルーミング(舐めて行なう毛繕いのこと)にヒントがあります。
猫が自分で行うグルーミングは、『セルフグルーミング』と言い、
それに対して猫同士行うグルーミングは、『アログルーミング』と言われています。

アログルーミングは、通常、親しい猫同士でしか行いません。
メス同士、オスメスの組み合わせで行われることが多く、オスとオスがグルーミングし合うことは稀だと言われています。(去勢しているオス同士であれば仲が良い場合は見られることもあります。)
アログルーミングをよく観察して見ましょう。
セルフグルーミングの場合は、全身を丁寧に舐めているのに対し、アログルーミングでは相手の頭や首周りを舐めている事が多く見られます。
これは、セルフグルーミングでは、届かない場所を相手に舐めてもらっているのです。
猫は自分でグルーミングできる場所は、自分で行い、
できない場所はお互いグルーミングしあって清潔を保っているということなんです。
ただし、仲がとっても良い猫同士や、親子、兄弟、兄弟のように育ってきた場合は、
全身をグルーミングし合います。
心を許した存在には、全身をグルーミングさせてくれるということです。
では、本題に戻りましょう。
上記は、人と猫の関係にも当てはめられます。
初対面の人が、最初に触っても、猫が許してくれる場所はどこでしょう?
答えは、頭や首の下です。
「よし!!じゃあ頭や首触るぞ!!!」と、いきなり触りに行くと、嫌われるのでちょっと待ってください。
本来であれば猫が寄って来てくれるまで、待つのが一番ですが、
時間制の猫カフェも多いため、そう出来ないこともあるかと思います。
そういった場合は、静かにゆっくり近づいていき、そっと手を差し出して匂いを嗅がせてあげてください。
(人馴れしていない子や攻撃性のある子もいるので、スタッフさんに聞いてからにしてくださいね。)
逃げたり怖がっておらず、その場でじっとしていて、触れそうであればそっと頭を撫でてあげてください。
気持ちよさそうにしていたら、首の下もチャレンジしてみましょう!
また、猫によっては、尻尾の付け根の当たりを手のひらで、トントンされるのが好きな子もいます。
いわゆる「腰トントン」というやつです。
そばにやってきて、お尻を突き出していたり、お尻向けて座っている子がいたら、
もしかすると腰トントン待ちの子かもしれません。
ゆっくり腰を触ってみて、腰を突き出してくれるようであれば、軽くトントンしてあげてください。
それだけで、その猫は、あなたにもうメロメロになることでしょう。
初対面の人に猫が触られせてくれる場所は、もう分かりましたね。
では、次は反対に触られると嫌な場所も知っておきましょう。
人馴れして、人見知りしない猫は、すぐに寄ってきてくれることもあります。
でも、どこでも触られて良いわけではありません。
一般的に言うと、手や足は敏感で、触られるのが好きじゃない子が多いです。
また、撫でてるうちに気持ち良くなってきて、ごろーんとお腹を出してくれる子もいますが、
「ヤッホー!もふもふ!」と嬉しくなって、お腹に手を伸ばそうものなら、逃げられるか、両手で捕まえられて、後ろ足でケリケリの刑に遭いますので、お気をつけください。
お腹は猫にとって急所に当たるため、触られるのが苦手な子が多いです。
触るときは、覚悟して臨んでくださいね。
猫が好きな遊びを知る
猫カフェには、猫たちが好きなオモチャが置いてあります。
一人で来店されたときは、ちょっと恥ずかしくて使えなかったり、思いきって、動かしたり出来ないかもしれませんが、実際、猫カフェは、女性も男性もお一人で来られる方は多いので、全く気にする必要はないかと思います。
どんなおもちゃを選んで、どんな風に遊べば、猫に好かれるのかをお伝えするために、まずは猫の身体について知りましょう。
猫の視力は、実は0.1〜0.2程度と言われています。
解像度も低いために静止しているものはぼんやりと見える程度です。
時々、首を傾げる仕草をすることがありますが、これは、目の角度を変えて、よく物を見ようとしていると言われています。
反対に、動体視力は大変優れていて、1秒間に4mmという僅かな動きでも感知できると言われています。
壁を伝っている小さな虫を飼い主さんより先に見つけられるのは、この動体視力のおかげです。
しかし、生きていくために必要な狩りを、この動体視力だけに頼っているわけではありません。
①で説明した通り、猫の5感で最も優れているのは超力で、それを使って、狩りを行なっています。
では、早速上記を踏まえて、猫が喜ぶおもちゃ選びからしてみましょう。
猫じゃらしは、鈴などがついていて、長くて音が鳴る物を選ぶのがおすすめです(猫によってはこの金属音が好きではない子もいますので、反応を見ながら試して見ましょう!)
離れた場所で、目線は猫に合わせずに、動かしてみましょう。
寝ていた猫が薄目を開けてこちらを見ている、顔を起こして見ているなど、何かしら反応があれば、興味はあるということです。
おひとり様だと他のお客さんが気になるかもしれませんが、思い切って、音を出しながら動かしてみましょう!
普段からおもちゃを猫部屋内に置きっぱなしにしていないカフェであれば、オモチャが好きな猫であれば、この時点で食いついてくれる猫がいると思います。
もし、これでもダメであれば、床に擦り付けながら、さらに音を出す、もしくは、毛布や絨毯の隙間などにおもちゃを隠しながら少し見せるなどして、先に猫たちの興味をしっかり持たせるようにしましょう。
猫がどういう動きに興味があるのか、確認しながら、一緒におもちゃで遊んでみてくださいね!

最終兵器を使う
いろんなおもちゃを試してみても、効果がなければ、とっておきの最終兵器を使いましょう。
カフェによっては、猫のおやつを販売していたり、おやつの時間、ご飯の時間を設定しているところがあります。
その時間に行ってみたり、おやつをぜひ購入して、猫とコミュニケーションを取りましょう。
おやつの料金は、店によっては高いと感じることもあるかと思いますが、保護猫カフェなどであれば、その売り上げは猫のために使われるお店がほとんどです。
猫を助けられて、仲良くなれる、一石二鳥ですので、ぜひ購入してみてください!
また、ご飯の時間の前は、ソワソワして活動的になっていますので、その時間帯を狙っていくのも普段の猫とは違う様子がみれるので、おすすめです。

猫カフェは通い詰めるほど、仲良くなれる!
上記は、猫カフェ初心者の方におすすめの方法です。
しかし、猫カフェは、通えば通うほど、新たな発見や楽しみを見つけられる場所です。
猫の人の認識能力は、低いと言われています。
しかし、猫カフェの猫は、一般に飼育されている猫と比べ、人を認識する能力が高いそうです。
実際に、研修も含め、2店舗の猫カフェで働いていましたが、通えば通うほど、猫たちが日に日に自分を覚えてくれているのが分かります。
また、それは私だけではなく、通ってくださっているボランティアさんや常連のお客さんに対しても同じで、何度も通うに連れて、どの子もすぐに寄っていって、甘えるようになります。
ぜひ、お気に入りの猫カフェを見つけて、通い詰めて、お気に入りの猫ちゃんと仲良くなってみてくださいね!
楽しい猫カフェライフを応援しています。
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